私は去年の4月から障害年金請求代行業務を始めました。

今まで受託した事案は全て、精神の障害年金の請求でした。

業務遂行の中で、家族の方からいろいろと聞き取りをします。

その中で気づいたのが、

以下に記入した内容です。

これから精神の障害年金の請求をしようと思う方の

参考になれば幸いでございます。

何卒宜しくお願い申し上げます

なぜ精神の障害年金は家族が代理請求すると

不支給になりやすいのか?

ひとつは、わが子可愛さの親心が作用した

甘い判断ミスによる回答が原因です。

その回答により作成された書面、

すなわち診断書や病歴・就労状況等申立書を、

障害年金センターの医師が見ると、

客観的には病状が軽症と判断します。

どうしても、子ども可愛さに「できないこと」も「できる」と

答えたくなるのでしょう、

それは人情ですから、決して悪いことではありません。

しかし、障害年金の請求に関する書面を作成する際には、

その愛情が仇となります。

甘い判断ミスによる回答で作成された診断書や

病歴・就労状況等申立書は、

他人が見ると、

客観的には病状が軽症と判断されてしまうのです。

もう一つは、

診断書の内容に基づいて医師が質問する、

問診の内容の意味をよく理解できないまま、

回答してしまうためです。

その回答で作成された診断書も、

病状が軽症と判断されてしまいます。

また、

初めて作成する、

病歴・就労状況等申立書の内容の

質問などの意味を十分理解できないまま、

書いてしまうため、

これも病状が軽症と、

客観的に判断されてしまいます。

お役所が作成した書類なので、

精神の障害用の診断書も、

病歴・就労状況等申立書も

その内容は

どういうことなのか、

非常にわかりにくいものになっています。

精神の障害年金の請求に慣れていない方が

回答しようとすると

判断に苦しみ、

よく理解できないまま

回答してしまうのは仕方が無いことです。

さらに、精神の障害用の診断書の特徴にも

注目するべきでしょう。

⇒参照 日本年金機構の資料のページ(精神の障害用の診断書PDF 482KB)

それは、検査の数値を記載する欄が

ほとんどなく、

医師の所見や

医師の患者またはその家族への問診等を

記載するように構成されている点です。

他の診断書は、色々な検査の数値を記載するように

なっていますが、

精神の障害用の診断書は

上記のような特別な構成となっています。

知的障害や発達障害は、

脳の一部の機能障害と言えますが、

CTスキャンの画像を添付する事もありません。

また、誤解が無いように書いておきますが、

障害年金の請求に対して、

日本年金機構の専属の医師が、

対象者を実態調査することはありません。

診断書等の書面でのみ

判断されることも

肝に命じておかなければなりません。

一部の臨床検査の結果、

知能指数や精神年齢を記入するようには

なっています。

しかし、医師の所見や問診の回答が

精神の障害用の診断書のほぼ全てと言ってもいいでしょう。

問診に対する回答が重要なのです。

では、そうならないためには、

どうすればよいのか。

そのような書面作成に慣れた、

社労士に書面の作成を依頼すること。

社労士に、

障害者である対象者の家族の病状について、

第三者の冷静な、かつ客観的視点で観察した、

書面を作成してもらえるよう、

配慮してもらう、ことです。

ここまで書くと、

「いやいや、お医者さんが書いた診断書が

確実に障害年金をもらえるほど重症であると

なっているのなら、大丈夫だ」

と思う方もいるでしょう。

本当にそのように書いてもらえるでしょうか?

知的障害者の場合、

薬をずっと服用するわけではないはずです。

1回受診した後、

その医療機関には全然行っていない、

というのが実情ではないですか。

数年ぶりに、

20歳前障害基礎年金の提出用の診断書を

書いてもらうために、

精神科のクリニックを受診します。

対応した医師は、

果たして、その患者さんの事を

覚えているでしょうか。

1日、何十人、もしくは百人以上の

患者さんを診察する医師が

数年前に診察した患者さんの事を

覚えているでしょうか。

まず、覚えていないでしょう。

昔のカルテを診てやっと状況を把握できると

いったところでしょう。

精神の障害用の診断書の内容に基づいた、

日常生活の状況などの問診をして、

その医師は、患者さん若しくは患者さんの家族が

回答した(判断ミスの回答です)、

その回答をそのままを診断書に記入し、

診断書を作成するだけです。

その診断書の内容は、

「確実に障害年金をもらえるほど重症である」と

なっているでしょうか?

その時に、上記に記載のとおり、

回答する家族(または本人)が

判断ミスの回答をすると、

結局、完成した診断書は

病状が軽症であると客観的に判断される

ものになるのではないでしょうか?

仮に、知的障害者の診断書に、

知能指数検査などの数値が記載されており、

病状が重症であると客観的に判断される

ものなら、

絶対に障害認定基準2級以上と認定されるでしょうか。

これも、100%イエスとは言えません。

なぜなら、障害年金の認定基準に該当するかどうかは、

診断書のみで判断せず、

病歴・就労状況等申立書も含め、

総合的に判断するからです。

私は今年7月末、

家族が請求した20歳前障害基礎年金が

不支給になった事案を

代理人審査請求しました。

結果が出るまで、なんと半年以上かかるそうです。

その旨、近畿厚生局の職員に電話で確認しました。

その対象者の診断書は、

日本年金機構の

精神の障害に係る等級判定ガイドライン

⇒日本年金機構の資料参照

記載の障害等級の目安で判定すると

障害認定基準2級以上に該当する内容と

なっているにも関わらず、

不支給処分を受けていたのです。

つまり、いくら診断書の内容が

障害認定基準2級以上に、

精神の障害に係る等級判定ガイドライン

記載の障害等級の目安から判断されても、

病歴・就労状況等申立書の内容が、

病状が軽症だと判断される内容だと、

結果として、障害認定基準2級非該当と判断されてしまう、

可能性が高いという事です。

精神の障害年金請求を甘く見てはいけません。

では、病状が重症であると判断されればいいのだろう、

と、考え、

すべて「できません」と答えておけば

いいだろう、と思うかもしれません。

その場合、医師は虚偽の記載をしませんから、

あまりにも不誠実な回答をしようものなら、

診断書作成を拒否されるかもしれません。

絶対にしてはいけない事です。

あくまでも、事実に基づいた回答による、かつ病状の実態を明確に反映した内容の

診断書および病歴・就労状況等申立書を作成しないといけないのです。

簡単なことではありません。

上記のような、愛情ゆえの、理解不足ゆえの判断ミスを犯す可能性が

高いからです。

如何でしょうか。

それでも、あなたは社労士に依頼せず、

ご自分で精神の障害年金請求をしますか?